2016年冬レキップ掲載のベンゲル監督インタビュー Part1
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ろっしー
実は、このボスのロングインタビューを日本人のアーセナルファンの皆さんにもよんでもらいたくてこのブログを始めたようなところもあるので、そろそろ本腰を入れて訳していきます。
サッカーの枠を超えて哲学的な話などをしだすあたり、ボスの性格が表れていてとても面白いなと思いました。
若干意訳というか、インタビューを通しての整合性を取るためにだいぶ質問の意図をくんで訳した部分もあるので、もし解釈が間違っていたらすみません。なおしますのでぜひ指摘してください。もとがインタビューということで会話調にしてみましたが、ボスの口調は個人的なイメージです。笑
(カッコ内が記者の質問です。)
(アーセン、今日、10月9日に、6945という数字を聞いて、何が思い浮かびますか?)
なにも?
(アーセナルの監督をしている日数ですよ。ほかのプレミアリーグ全監督の在籍日数を合わせたのと同じくらいです。)
本当かい?つまりそれは何秒なのかな?数学が得意なんだろう?(笑)
(簡単ですね、6945 x 24 x 3600ですよ!)
私にとっては、未来にだけ向かって仕事をしている、ということ以外は大した意味を持たないよ。次の日だけを見てね。私はいつも未来に生きることにしているんだ。計画が必要だし、時に未来は厳しい。私と時間との関係性は不安に満ちているよ。常に闘っている。それが私が過去のことを気にかけない理由さ。
(未来が不安をもたらす、というのはどういうことですか?)
私はいつだって遅れることを恐れている。準備が間に合わないことをね。あるいは計画したものごとを達成できないことを。私と時間との関係性はあらゆる意味で苦しいものだね。後ろを振り返ることだって同じくらい怖いことだよ。未来には今まで成し遂げたほどのものは待っていないのだからね。時間と闘う唯一の方法は、後ろをあまり振り返らないことかな。振り返ってしまえば、不安に、そして後ろめたくなってしまうからね。
(不安、という言葉を未来と過去両方を表現するのに使いましたね)
幸せの可能性がある唯一の瞬間は現在なんだ。過去は後悔をもたらすし、未来は不確実だ。人はこれをとても早く理解し、宗教を作ったのさ。宗教は過去の過ちから人を解放し、天国へ行けるのだから未来のことも心配はいらないさと説くものだからね。つまり現在を大切にしろ、ということだ。人間は自身の心理を信仰を通して非常に素早く分析したと思う。
(あなたの人と宗教のかかわりの明晰な分析はあなたが若かった頃の様子とはずいぶん違うようですね。当時はチームの勝利を願ってミサル(訳注: カトリックのミサで使われる典礼書)を読む時代でしたから)
残念なことに、ミサルを読むのは現代ではあまり効果がないようだね!
それは良いことだとは思うがね。神の助けがなくてもチームが勝てるということだから。
(サッカーの試合に関していえば、監督という仕事はまるで神のような神秘的な力を与えらているようなものですか?あなたはチームやスタイル、そして戦術の創造者であるわけですからね。)
宗教に関していえば、神が人を創ったといわれている。しかし、私はただの案内人に過ぎないよ。私は選手が彼らの中に抱えているものを表現することを可能にするだけさ。私が何かを作り出すわけではない。
私の仕事は、人が内に秘めた美しさに手を貸すことなんだ。私は自身のことを楽観的な方だと思うがね、人の中に眠る美しさを開放するために終わりのない闘いに臨んでいる。そういう意味では私は少し純真すぎるのかもしれない。しかし、この信念のおかげで私は信じ続けることが出来るし、そして、この考えは正しいと証明されることも何度もある。
(いつも、というわけではないですよね?)
時々は、人の中に眠る最高の性質を引き出すことが出来ないこともある。しかしそれは私がいかにして失敗したのか分析する機会を与えてくれる。
Part2へ続く
これは元はフランス語の文章なのですが、英訳するとI am a facilitator of what is beautiful in manという一文がすごくフランス語っぽい、かつサッカーの監督の言葉とは思えないほど素敵な文章だなとおもったのですが、すみません、力不足で上手く翻訳できませんでした。笑 前後の関係も踏まえて私の仕事は、という風にしたのですが、もっといい訳がありましたら是非教えてください。
(Source: http://www.getfootballnewsfrance.com/2015/arsene-wengers-entire-interview-from-lequipes-sport-style-magazine/)
サッカーの枠を超えて哲学的な話などをしだすあたり、ボスの性格が表れていてとても面白いなと思いました。
若干意訳というか、インタビューを通しての整合性を取るためにだいぶ質問の意図をくんで訳した部分もあるので、もし解釈が間違っていたらすみません。なおしますのでぜひ指摘してください。もとがインタビューということで会話調にしてみましたが、ボスの口調は個人的なイメージです。笑
(カッコ内が記者の質問です。)
(アーセン、今日、10月9日に、6945という数字を聞いて、何が思い浮かびますか?)
なにも?
(アーセナルの監督をしている日数ですよ。ほかのプレミアリーグ全監督の在籍日数を合わせたのと同じくらいです。)
本当かい?つまりそれは何秒なのかな?数学が得意なんだろう?(笑)
(簡単ですね、6945 x 24 x 3600ですよ!)
私にとっては、未来にだけ向かって仕事をしている、ということ以外は大した意味を持たないよ。次の日だけを見てね。私はいつも未来に生きることにしているんだ。計画が必要だし、時に未来は厳しい。私と時間との関係性は不安に満ちているよ。常に闘っている。それが私が過去のことを気にかけない理由さ。
(未来が不安をもたらす、というのはどういうことですか?)
私はいつだって遅れることを恐れている。準備が間に合わないことをね。あるいは計画したものごとを達成できないことを。私と時間との関係性はあらゆる意味で苦しいものだね。後ろを振り返ることだって同じくらい怖いことだよ。未来には今まで成し遂げたほどのものは待っていないのだからね。時間と闘う唯一の方法は、後ろをあまり振り返らないことかな。振り返ってしまえば、不安に、そして後ろめたくなってしまうからね。
(不安、という言葉を未来と過去両方を表現するのに使いましたね)
幸せの可能性がある唯一の瞬間は現在なんだ。過去は後悔をもたらすし、未来は不確実だ。人はこれをとても早く理解し、宗教を作ったのさ。宗教は過去の過ちから人を解放し、天国へ行けるのだから未来のことも心配はいらないさと説くものだからね。つまり現在を大切にしろ、ということだ。人間は自身の心理を信仰を通して非常に素早く分析したと思う。
(あなたの人と宗教のかかわりの明晰な分析はあなたが若かった頃の様子とはずいぶん違うようですね。当時はチームの勝利を願ってミサル(訳注: カトリックのミサで使われる典礼書)を読む時代でしたから)
残念なことに、ミサルを読むのは現代ではあまり効果がないようだね!
それは良いことだとは思うがね。神の助けがなくてもチームが勝てるということだから。
(サッカーの試合に関していえば、監督という仕事はまるで神のような神秘的な力を与えらているようなものですか?あなたはチームやスタイル、そして戦術の創造者であるわけですからね。)
宗教に関していえば、神が人を創ったといわれている。しかし、私はただの案内人に過ぎないよ。私は選手が彼らの中に抱えているものを表現することを可能にするだけさ。私が何かを作り出すわけではない。
私の仕事は、人が内に秘めた美しさに手を貸すことなんだ。私は自身のことを楽観的な方だと思うがね、人の中に眠る美しさを開放するために終わりのない闘いに臨んでいる。そういう意味では私は少し純真すぎるのかもしれない。しかし、この信念のおかげで私は信じ続けることが出来るし、そして、この考えは正しいと証明されることも何度もある。
(いつも、というわけではないですよね?)
時々は、人の中に眠る最高の性質を引き出すことが出来ないこともある。しかしそれは私がいかにして失敗したのか分析する機会を与えてくれる。
Part2へ続く
これは元はフランス語の文章なのですが、英訳するとI am a facilitator of what is beautiful in manという一文がすごくフランス語っぽい、かつサッカーの監督の言葉とは思えないほど素敵な文章だなとおもったのですが、すみません、力不足で上手く翻訳できませんでした。笑 前後の関係も踏まえて私の仕事は、という風にしたのですが、もっといい訳がありましたら是非教えてください。
(Source: http://www.getfootballnewsfrance.com/2015/arsene-wengers-entire-interview-from-lequipes-sport-style-magazine/)


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